電子ドラムの写真

楽器の委託販売とその仕組みとは

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楽器を売りたいけれども、お店に買取をお願いすると、再販までのクリーニング代やお店としての利益、販売に掛かる人件費や手数料等を加味して「市場想定価格」に近づける為、売った金額とそれを中古品として販売した金額に大きな開きが出てしまいます。

ほとんどの中古買取店ではその様な形で利益を得る事で、お店を運営しています。

身近な例だと、古本屋さんに本を売りに行くと、人気のない本だと買取価格が「10円」だったりしますよね。これがなんと、お店に並ぶと「150円」となっています。単純に考えると、売った時の15倍です。驚きですね。

しかし、もし持ち主が直接「市場想定価格」で誰かに販売できたとしたらどうでしょう。

楽器買取店で売った金額の数倍が、手元に入ってきます。

「でも、楽器を買ってくれる様な知り合いなんていない…」

そこで、「委託業者」「委託販売」の登場です。

販売金額は、お店と委託人で相談して決める事がほとんどです。

お店は請負人として、決められた期間、決められた金額でお店に展示、又インターネットサイトで販売を行います。

期間内に販売出来なかった(売れなかった)場合、延長して販売を続けるのか、一旦返却してもらえるのかをその時に決めて、延長であればまた販売して…と言う形です。

売れた時にどれぐらい業者に手数料を取られるか

手数料に関しては、業者やお店によってまちまちです。

販売確定時に販売価格の20%のみ、と言った単純明快なお店もあれば、

「商品メンテナンス料、展示料として販売価格の10%+パーツ代金を委託販売料として事前に徴収し、販売期間の延長には都度展示料として5%徴収」と言うややこしい金額設定の業者も存在します。

単純だからいい業者なのか。ややこしいから良くない業者なのか。この判断は非常に難しいところです。

  • 単純であれば?
    その分販売者も販売にあたり、何も手間をかけていない事もあります。
    委託者から商品を受け取り、ケースを開けた状態でお店に展示している”だけ”であればどうでしょうか、楽器の状態も、悪くなっていくかもしれません。
  • ややこしい料金設定であれば?
    そうやってお金を徴収してる以上、書いてある作業は行わないといけません。展示前のメンテナンス、展示時の湿度調整、延長時の情報更新等、その分手間をかけて販売してくれよう、としているかもしれません。

クチコミや実際に展示されている商品を見て、判断しましょう。

委託販売で売れないなんてことはあるの?

→あります。

もしもあなたが、楽器店でもなんでもない中古商品を販売しているお店で、よくよく見てみれば定価が3万円のトランペットが、15万で販売されていたらどうでしょうか。

少し調べてみればわかる事ですので、誰も買いませんよね。

・値段設定
・楽器の展示状態
・販売業者の選定

をきっちりと管理しておかないと、売れるものも売れなくなってしまいます。

このあたりも、ある程度業者と相談してみると良いでしょう。

委託を請け負う側も、販売価格が高ければその分割合で入るお金も大きくなります。

であれば、少しでも高く見せるように展示状態を良くする必要がありますし、またきっちりと捌けるように値段設定も相場とかけ離れた額では提示しないでしょう。

過去の販売実績や同業者の移行等、委託業者でしか知り得ない情報を持っているはずですので、ビジネスパートナーとして協力しましょう。

委託販売の業者はどこがオススメ?依頼するポイントとは

有名なところでは

  • 山野楽器
    が管楽器の委託販売を行っていますが、新宿にあるお店だけの様です。
  • イケベ楽器
    も行っておりますが、こちらはギターだけですね。

楽器だけの委託業者はほとんど存在しておらず、ギターその他委託業者はたくさんありますが、なるべく音楽に精通している委託業者が良いでしょう。

とはいえ信頼できる業者を探すのは難しいと思います。
またいつ売れるか分からないので、委託ではなく、直接業者に売却できる「楽器買取サービス」を検討しても良いでしょう。

楽器の委託販売の依頼のポイント

ポイントですが、

  • 少し自分でも市場価格を下調べしておく
  • 委託前に、一度楽器のクリーニング・不良個所の交換調整を済ましておく
  • なるべく素直にお話する。そして、業者のお話も素直に聞く

と言う事が大切です。

無知な状態で委託するのは少し失礼ですし、楽器の状態が悪ければ委託業者も売るに売れなくなってしまいます。

そしてお互い「人」ですから、変に利益を取ってやろう、なんて思ってはいけません。あくまで「依頼」している側ですので、きちんとお話しましょう。