クラリネットの画像

クラリネットの種類と特徴や音色

「クラリネット」と言って皆さんが想像するのは、リコーダーが少しの大きくなったものを連想するかと思います。吹奏楽部でみんなが吹いているクラリネットは「B♭クラリネット」と分類されるもので、たくさんの種類があります。

管体の材質で見るクラリネット

クラリネットの画像

クラリネットは「木」で出来ています。ほとんどの楽器が「グラナディラ」と言う種類の木から管体が作られており、楽器のクラスや価格帯により、使用するグラナディラの産地や素材の場所が変わってきます。

メーカーによっては「ローズウッド」や「ココボロ」等、違う木を使用し、音色の違いを出しているものもあります。

木製がほとんどではあるのですが、とても安価なものや、学校備品として、「プラ管」と呼ばれる合成樹脂で作られた管体のクラリネットも販売されています。

木製の特徴として、皆さんが想像するクラリネットの音、と言うのがこの木製の音色です。温かみのある音で、程良い抵抗感を持ちます。

管体が木で出来ている為、湿度には敏感で、湿度調整が上手くできていないと、管体が割れる事があります。

プラ管の特徴は、管体が合成樹脂の為、湿度や日光に問われる事なく使用する事が出来、野外での演奏に適しています。

木製の楽器に比べ、音色に温かみが無く、薄く聞こえてしまう事があります。

クラリネットの種類

  • B♭クラリネット
    「クラリネット」と言えば、B♭クラリネットを指すことが多いです。クラリネットを買いたい!と思った時には、B♭クラリネットを購入しましょう。
  • E♭クラリネット
    B♭クラリネットを一回り小さくしたクラリネットです。マウスピースやリガチャーも小さく、吹奏楽でのオプション楽器や、アンサンブルで使用されます。
  • バスクラリネット
    B♭クラリネットよりも長く大きく、マウスピースやリガチャーも大きいため、専属プレイヤーになる事も多くあります。今までは吹奏楽やオーケストラでの演奏ばかりでしたが、近年ではジャズでの演奏も増えてきています。バスクラリネットには最低音の違う2タイプあり、最低音がE♭(ミ♭)のタイプ(ショート管)、さらに低いC(ド)まで出るタイプ(ロング管)があります。

その他、「アルトクラリネット」「コントラバスクラリネット」等、様々な音域・サイズのクラリネットが存在しています。

クラリネットを構成する部品

マウスピース 他の管楽器同様、一番最初に口に加え、息を入れる部分です。リード楽器の奏者は金管楽器に比べてマウスピースを重要視しており、同じ品番でも一つ一つ微妙に違う為、プロの演奏家は同じ品番の商品を選定することも珍しくありません。
リガチャー マウスピースにリードを固定する部品です。金属製、プラスチック製、革製、ヒモ式等非常に多くの種類があり、それぞれ微妙な抵抗感、吹奏感の違いがあります。
金属製の物は非常に薄く作られており、一度落下させると形状が変わってしまい、使い物にならなくなるものもありますので、心配な方は革製の物を選びましょう。
バレル マウスピースと上管を繋ぐ部分で、近年バレルを交換して使用する演奏家も増えてきています。
長さや厚み、木の材質の違いで微妙にピッチや音色が変わるので、上達後の「もう少し何かが」と言った際にはご検討してみてはいかがでしょうか。
ベル 下管の下に接続するパーツで、こちらもベルのみでの販売もされています。ベルの淵に接着されている金属のリングの有無、素材等でも微妙に鳴りが変わってきます。

クラリネットの人気メーカーや値段

ヤマハのクラリネット

日本国内のみならず、世界的に愛好家が多い日本屈指のメーカーです。

日本のメーカーですので、日本の湿度に合わせて制作されているので、他のメーカーに比べてピッチの安定感は抜群です。
アマチュアユーザーに人気の600シリーズ、某有名大学が揃えて使用しているCX,音色の好みにより使用者が分かれるSE、CS等、様々な価格帯をラインナップしています。

人気商品
YCL-650 210,000円
YCL-853Ⅱ(SE)/YCL-852Ⅱ(CS) 310,000円

ビュッフェ・クランポン(Buffet Cranpom)

クラリネットと言えばこのメーカー、と言ってしまってもいいほどの有名メーカーです。歴史もさることながら、プロの演奏家の使用率も非常に高く、様々な種類のクラリネットを販売しています。

伝統の「R13」「RC」、より高みを追求した「Tosca」と、クランポンならではの豊かな音色が特徴です。また、バスクラリネットは他のメーカーに比べ一歩先を行く仕様となっています。

人気商品
R13 445,000円
RC 490,000
バスクラリネット Prestage(Low C) 1,560,000円

セルマー(Selmer)

サックスでは名前を知らない奏者を知らない程の有名メーカーですが、クラリネットもヤマハ、クランポンと並んで知名度の高いメーカーです。

「レシタル」「プリヴィレッジ」が有名ですが、近年少し安価なシリーズとして「Seles(セレス)」も好評です。

人気商品
レシタル 630,000円
プリヴィレッジ 750,000円

クラリネットの選び方や購入時の注意点

クラリネットを吹く画像

クラリネットを吹きたい!と思った方は、まず「木製」の「B♭クラリネット」を購入しましょう。値段が安いから‥と言ってABS樹脂製の楽器を購入してしまうと、音色が木製と全く違うので、衝撃を受けてしまうと思われます。

木製の楽器にとって一番大切なのは「慣らし運転」です。

購入してすぐの楽器はまだ管体が水分・湿度変化に慣れておらず、とにかく吹き込んでしまうと、急激な湿度変化により楽器が膨張と収縮を行い、反発する力が限界まで達すると割れてしまう事が良くあります。

購入後1ヶ月程度は一日30分程度の演奏にとどめ、演奏後は管内の水分をきっちり取り除いてください。楽器を育てていくことも、クラリネット奏者には大切なポイントです。

楽器を購入すると、「マウスピース」「リガチャー」、が付属しています。初心者の方であれば、最初は付属品を使用して練習してみてください。

2-3ヶ月ほど練習してみて、ある程度演奏出来る様になれば、マウスピースの購入をオススメ致します。新しい吹奏感で、気持ちよく演奏出来る事でしょう。

クラリネットの演奏には、「リード」と呼ばれるものが必要不可欠です。

1箱10枚入りのものが多く、消耗品ですのでこれが結構お財布にダメージを与えます。

ですが、マウスピースより何より、リードが全てを決める、と言っても過言ではないほど大切なものです。

10枚の中でいいものを選び使用し、それがへたったらまた次の新しいものを…としてしまいがちですが、そうしてしまうとリードが水分をたくさん吸収してしまい、痛むスピードが速くなります。

何枚かいいものを選び、それをローテーションする様に使用すると、長持ちするでしょう。

初心者におすすめしたいクラリネット商品

ヤマハ YCL-450/YCL-650

値段の高い楽器は抵抗感も多少あり、初心者の方は息を入れるのに一苦労だと思われます。YCL-450/650は木製であり、演奏し易い構造となっている為、初心者の方でも難なく演奏できると思います。