ユーフォニアムの画像

「ユーフォニアム」と言えば、漫画からアニメ、さらには映画化となった「響け!ユーフォニアム」の主人公が演奏している楽器です。

ここではユーフォニアムの購入を考えている方のために選び方や、楽器の特徴、そして購入時のポイントなどをお伝えしていきます。

ユーフォニアムの種類と特徴や音色

楽器としての歴史は長くなく、クラシック(オーケストラ)で演奏されることはあまりありません。吹奏楽や管楽アンサンブル、ソロでの演奏を主とします。

ホルンともトロンボーンとも似つかない、甘くやわらかな音色が特徴です。

金管楽器の為音色の幅も広く、様々なジャンルに適しています。

マーチングバンドでは、ベルが真正面を向いている「マーチングユーフォニアム」を使用する事もあります。

3本ピストン or 4本ピストン

個人持ちでの楽器としてはほとんどが4本ピストンなのですが、中学校の備品としてよくあるタイプが3本ピストン式の楽器です。

4本のタイプに比べ、管が少ない分重量も軽く演奏し易いですが、抵抗感が軽く、また4本でしか使用出来ない替え指があるので、個人持ちとしては4本ピストンをオススメ致します。
 

コンペンセインティングシステム

「ピッチ補正システム」の事で、息が通る管の長さ・構造を特殊なものにし、4番ピストンを押した際に1-3番ピストンの運指はそのままで、低い音の音程を調整してくれるシステムです(全てのユーフォに組み込まれている訳ではありません)。

音程の事を考えた替え指を利用しなくて済むので、早いパッセージを演奏する時に非常に便利ですが、管体に一つ構造が増える為、多少重量感が増し、息の抵抗も少し大きくなります。

ユーフォニアムの管体に使用される金属は、主に「イエローブラス」となります。

その上からの塗膜として「クリアラッカー(明るい音色)」、「銀メッキ(落ち着いた音色)とあり、楽器を選ぶ一つの指針となります。

ユーフォニアムの人気メーカーや値段

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ヤマハのユーフォニアム

安心の日本メーカーの代表格、ヤマハ。

国内メーカーですので、日本の気候に合わせたピッチ、日本人の体格にある程度照準を定めた構造と、まずユーフォを始めるならばヤマハをおすすめ致します。

学校備品として、また「ユーフォニアム」と言う楽器を広く知らしめることになった「YEP-321」、上級品番として名高い「YEP-842S」、女性向け・ブラスバンド(金管バンド)向けに制作された「YEP-642S」と、どの品番も安定した演奏が可能です。

人気商品と値段
YEP-621S (4ピストン・銀メッキ) 390,000円
YEP-642S(4ピストン・コンペンセインティングシステム・銀メッキ) 580,000円

ベッソン(BESSON)のユーフォニアム

ユーフォニアムプレイヤーとして世界的に有名なスティーブン・ミード氏が現在使用されているメーカーで、非常に有名なメーカーです。

代表機種の「BE-968 sovereign(ソヴェリン)」、「BE-2051 (プレスティージュ)」と、金額相応の吹き応え、音色です。

プレスティージュには標準装備として「チューニングトリガー」が組み込まれており、微妙な音程の調整が可能です。

人気機種と値段
BE-968-2(4ピストン・コンペンセインティングシステム・銀メッキ) 1,000,000円
BE-2051-2(4ピストン・コンペンセインティングシステム・チューニングトリガー・銀メッキ) 1,360,000円

ウィルソン(Willson)

こちらはブライアン・ボーマン氏が愛用するスイスのメーカーで、ベッソンと並び世界的にプレイヤーが多いハンドメイドメーカーです。

日本での販売は、ウィルソンのスタンダード「TA2900」をメインとして販売していますが、現地ではプレイヤーの要望に応じた様々な形態の品番を備えている様です。

人気機種と値段
TA2900BS(4ピストン・コンペンセインティングシステム・銀メッキ) 1,100,000円

ユーフォニアムの選び方や購入のコツ

ユーフォニアムが他の管楽器と比べて少し違うのは、楽器そのものを体で抱え込むようにして演奏する点です。

各メーカー、ピストンの位置や握る場所等が微妙に違いますので、ご予算があるのであれば一度楽器店に行き、実際に楽器を持たせてもらえれば、自身の体にしっくりくる楽器を見つける事が出来るでしょう。

抱え方も一つですが、やはり演奏のし易さ、音色の好みも重要です。

マウスピースが大きいため、初心者の方が「吹いて音を判断する」事は非常に難しいと思いますので、動画サイトで様々なプレイヤーの演奏、楽器を見てみて、「こんな音を吹いてみたい」と思った楽器のメーカー、表面仕上げを参考にされてみてはいかがでしょうか。

初心者におすすめしたいメーカーや商品

ヤマハ YEP-621S/YEP-642S

621Sのオススメポイントは「4本ピストンであること」、「楽器としての個体差がほとんどないこと」、「値段がまだ安価であること」、この三つが上げれらます。

それに加えて642Sは、楽器を構えた時の感覚が、設計の段階で女性プレイヤーにも構えやすく、演奏し易い様に設計されています。

ブラスバンド(金管バンド)向けに細かな工夫を様々凝らし製作された為、値段は621Sと比べて上がりますが、女性の方は一度こちらもご検討してみてはいかがでしょうか。