トロンボーンの種類と値段、初心者におすすめのメーカーや選び方

ここでは人気の楽器トロンボーンの種類をお伝えするとともに、初心者~中級者におすすめしたいメーカーや選ぶ時の気をつけるポイントなどを整理してみました。

安くない楽器ですのでお気に入りの1品を見つけて欲しいと思います。

トロンボーンの種類と音色の特徴

トロンボーンと言えば、未経験者の方は「トランペットよりも大きくて、伸び縮みする楽器」みたいな感じの想像になるかと思います。

大体そんな感じです。‥が、楽器の構造はそんな感じでも、トロンボーンにもいくつかの種類があるのです。

テナートロンボーン

The トロンボーンと言えばこれ

B♭管で、マウスピースによる息のコントロールと、スライドの長さで音程を決める構造です。テナートロンボーンは「男性の声」と大体の音程が同じなため、トロンボーンのアンサンブルは時に美しい声楽の様に聞こえます。

ジャズでも良く使用されます。

テナーバストロンボーン

「テナバス」と略されて呼ばれる事が多く、オーケストラ~吹奏楽での使用ではこのタイプの楽器を購入される方がほとんどです。

テナートロンボーンにF管のバス管を組み合わせバルブでの切り替えを行う事により、テナートロンボーンが出せる最低音(E)下の、Cまで出すことが出来ます。

また、管体の総尺が伸びる為、楽器としての抵抗も強くなり、音もテナートロンボーンに比べしっかりした音が鳴ります
   

バストロンボーン

テナートロンボーンやテナーバストロンボーンよりも大きいベルと太い管を持ち、主に低音部を担当とされる楽器です。テナートロンボーンと同じくB♭管ですので、持ち替えて使用される方もいます。

アルトトロンボーン

テナートロンボーンよりも少し小さく、E♭管である事以外はテナートロンボーンとほぼ変わりません。アンサンブルで利用される事が多いです。

バルブトロンボーン

トロンボーンと言えばスライド…なのですが、こちらはトランペットの様な「ピストン(ロータリー式も極稀にあり)」が組み込まれており、ピストンの組み合わせで音程を変えます。ポップスで使用される事が多いです。

…と紹介してきましたが、滅多にお目にかかる事はないと思われますが、「ピッコロ/ソプラノトロンボーン」「コントラバストロンボーン」と言ったものも存在しています。

~太管 or 細管?~

トロンボーンには「太管」と「細管(中細管)」と呼ばれる、二つの大きな違いがあります。

「細管(中細管)」は呼んで字のごとく、管の内径=(ボアサイズ)が細めの楽器で、マウスピースをはめ込む「マウスピースレシーバー」と呼ばれる部分もそれに合わせて細くなっています。

「太管」はまさしく、管の内径が太めであり、マウスピースレシーバーも合わせて大きくなっています。

細管の方が息も入りやすく明るめの音色になり、太管になると鳴らすために息がたくさん必要になりますが、その分響きのある豊かな音色になります。

ジャズやポップスの演奏を目的とされる方は細管、クラシックや吹奏楽での演奏が目的となる方は太管をオススメ致します。

トロンボーンの値段はいくら?人気メーカーと商品

ヤマハのトロンボーン

トロンボーンだけに限らず、様々な楽器・分野で世界に名を馳せるメーカーです。

プロのプレイヤーにもヤマハの楽器を使用されている方も多く、「学校にある楽器のメーカー」だけでは留まらない品質・製品を多く生産しています。

個人購入の一歩目としての「YSL-620」、カスタムの定番「YSL-882」、「オープンラップ」と言う構造を持ち、明るめの音色が特徴の「YSL-882OR」他、予算や目的に合わせて様々なタイプの商品を販売しています。

人気商品
・YSL-620(太管・イエローブラス・ゴールドラッカー) 225,000円
・YSL-882 (太管・イエローブラス・クリアラッカー) 300,000円
・YSL-882OR (太管・イエローブラス・クリアラッカー・オープンラップ) 400,000円 

Bach(バック)のトロンボーン

トランペットと同じく、トロンボーンを個人で購入される方はまず「バックかヤマハか」で迷われます

アメリカに工場を置き、プロのプレイヤーにも非常にたくさん使用されています。

また、トランペット同様マウスピースが有名で、「ヤマハの楽器にバックのマウスピース」と言う人も少なくありません。

様々なバルブシステムを利用した楽器を販売しており、「アキシャル・フロー・バルブ」「ハグマンバルブ」など、プレイヤーに更なる音の追求を可能とさせます。
 

人気商品
・42B GB(太管・ゴールドブラス) 380,000円
・47I (太管・イエローブラス・インフィニティバルブ) 598,000円

KING(キング)のトロンボーン

ジャズトロンボーンと言えばKING、と言っても過言ではない程、ジャズ界隈では有名なメーカーです。

ジャズトロンボーンのスタンダード「2B」、キングと言えば「3B」、その他様々なバリエーションでジャズプレイヤーだけでなく、全てのプレイヤーの心をくすぐります。

人気商品
・2102【2B】 (細管・イエローブラス) \282,000円
・2103【3B】 (細管・イエローブラス) \282,000円

トロンボーンの選び方や購入時の注意点

  • 「クラシック・吹奏楽」か「ポップス・ジャズ」のどちらを主に演奏したいか
    前者であればテナーバス、後者であればテナーがメインになるので、ある程度確定させておきましょう。どちらも演奏したい!と言う場合は、テナーバスが無難です。
  • どんな音で演奏したいか
    身近な人で目標とされる方が居るなら、その人と同系統・同素材の楽器を選ぶと良いでしょう。
  • 安すぎる楽器を購入しない事
    金管楽器は非常に精密に計算された大きさ・角度・内径で製作されている為、聞いたこともないようなメーカーの楽器では上記のポイントがきっちりと押さえられておらず、「ピッチが合わない」「すぐに壊れる」等、不都合がたくさん出てきます。
    ある程度の支出はご覚悟頂き、きちんとした楽器を購入しましょう。
※マウスピースについて※

金管楽器奏者にとってマウスピースは命、と言っても過言ではありません。楽器の購入時には付属のマウスピースがありますので、最初はそれで楽器本体に慣れましょう。

ある程度演奏出来る様になれば、一度楽器店で他のマウスピースを試奏してみてください。吹きやすい、吹きにくい等様々あると思いますが、どこかで運命の一本に出会うはずです。

初心者におすすめしたいメーカーや商品

→ヤマハ YSL-620 / YSL-882OR

予算により分かれるところではありますが、もしご予算に余裕があれば882ORを一度ご検討・試奏してみてはいかがでしょうか。
オープンラップ、と言う少し違う構造をしており、息の流れがスムーズになる為、620とは感覚の違う吹奏感になります。